あなたは上司などから与えられた問題や課題の設定が正しいのか考えたことがありますか?
与えられた問題や課題を解けば成果が出ると考えていませんか?
「論点思考」は仕事をする上で、どのような思考することが成果につながるのかを教えてくれます。
書籍紹介
論点思考
成果を出すには「正しい答え」でなく「正しい問い/解くべき問題」=「論点」が重要となる。本書はこれまでコンサルタントが質の高いアウトプットを出すために使われてきた「論点が何かを見つけだす能力」を、わかりやすく解説した書籍です。
目次紹介
第1章:あなたは正しい問いを解いているか
【1】すべては問題設定に始まる
【2】問題解決プロセスにおける論点の役割
第2章:論点候補を拾い出すー戦略思考の出発点
【1】論点思考の論点
【2】論点と現象を見極める
【3】論点は動く
第3章:当たり・筋の善し悪しで絞り込む
【1】当たりをつける
【2】「筋の善し悪し」を見極める
第4章:全体像を確認し、論点を確定する
【1】プロービング(深針)をおこなう
【2】依頼主の真意を探る
【3】引き出しを参照する
【4】論点を構造化する
第5章:ケースで論点思考の流れをつかむ
ケース
第6章:論点思考力を高めるために
【1】問題意識をもって仕事をする
【2】視点を変える
【3】複数の論点を考える
【4】引き出しを増やす
【5】論点思考の効用
【6】論点と仮説の関係
おわりに
著者紹介
内田 和成(うちだ かずなり)
1951年生まれ
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 (KBS) 修了
<職歴>
日本航空勤務
ボストン・コンサルティング・グループ
早稲田大学ビジネススクール教授
「論点思考」の内容を3分で要約
- 解いている問題が誤っていた場合、どんなに質の高い問題解決をおこなっても成果にはつながらない。
- 問題解決力の高さとは論点思考力(問題を設定する力)の高さである。
- 企業でも行政でも多くの問題を抱えており、そのすべてを同時に解決することはできない。問題を絞り、さらに即効性があって関係者が成果を直ぐに実感できる問題に注力するべきだ。
- 論点思考のステップは「論点候補を拾い出す」「論点を絞り込む」「論点を確定する」「全体像で確認する」の4つである。
- 顧客や上司などが提示する論点は誤っていることが多い。まずは疑って解くべき問題を探す。
- 現象や観察事項と論点を混同しないようにしなければならない。
- 論点は「本当にそれは論点か?」「なぜ?」を繰り返す。
- 論点は「立場や役割によって異なる」「環境とともに変化/進化する」
書評
「論点思考」とは、解くべき問題を定義するプロセスのことです。論点設定を正しく行うことで、問題を解決するために考えるべきことが限定され、仕事効率が飛躍的に高まる。これが著者が語る論点思考のメリットです。
解くべき問題や課題の設定は経営層やミドルマネジメント層の役割で、現場は「どう解決すれば良いのか?」を考え実行する役割分担となっている組織が多かったのではないだろうか。そのためマネジメント層が正しい問題/課題を設定できないと部下がいくら質の高い仕事をしても成果につながらないことになってしまう。そういう意味でマネジメント層は論点思考が必須の能力となる。また、これからは現場社員も論点思考を身に付け、マネジメント層が設定した問題や課題の設定が正しいのかを疑い、求められる成果につながる論点を自ら設定することも求められるのではないだろうか。
ちなみに、ボストンコンサルティングでは「論点」と言われますがマッキンゼーでは「イシュー」と言われており、ベストセラー本「イシューからはじめよ」も同じテーマとなります。
「イシューからはじめよ」は元マッキンゼーのコンサルタントで現在はヤフーでCSO(チーフストラテジーオフィサー)を務めながら慶應義塾大学環境情報学部教授もされている著者の仕事術が惜しみなく解説されているので、論点思考を使いこなしたい方には、こちらも併せてお薦めします。
時間がない、活字が苦手な人にお薦め
ベストセラーから今話題の本まで!2,600冊超の要約読み放題(1冊10分から)音声版の要約も聴き放題です!今なら7日間無料でお試しできます!「論点思考」も「イシューからはじめよ」も要約されてます!
内田 和成さんの書籍紹介
仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
右脳思考
右脳思考を鍛える: 「観・感・勘」を実践! 究極のアイデアのつくり方
まとめ
今回はビジネスパーソンの必読書「論点思考」に紹介しました。「論点思考」を身に付けて高い解くべき課題を設定するべきことで高い成果に結びつけられるようにしましょう。
コメント