#26 人生100年時代のキャリア戦略

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キャリア

日本でも2016年に刊行されてベストセラーとなった「LIFE SHIFT(ライフシフト)|人生100年時代の人生戦略」や続編の「LIFE SHIFT2: 100年時代の行動戦略」も話題となっています。

今回は「人生100年時代のキャリア戦略」と題して、これからのキャリア構築に関して私なりの考えをご紹介したいと思います。

キャリア戦略とは

キャリア戦略とは、望む人生を実現するために、経るべきキャリアを定めた中長期的なプランのことです。これまで多くの人々は「教育→仕事→引退」という3ステージの人生を歩んできました。80歳前後を寿命として60歳~65歳まで働き、その後は年金と貯蓄で余生を過ごす前提でした。

また、この3ステージ型では大学を中心とした最終学歴での学習を終えると、その後は学びの機会も限定的でした。

しかし、寿命が延びて、人生100年時代となると70代、80代まで働くことが当たり前となっていくと予想されています。また、仕事のステージの長期化に伴い、ステージの移行を数多く経験する「マルチステージ」へと移行していくことが想定されています。

就職して社会に出ても学び直したり、引退の前に長期のバカンス期間をつくったり、仕事も1つの仕事だけでなく複数の職業を掛け持つのが普通になっていくものと考えています。

今回は、そんな時代のキャリア戦略に関して考えてみたいと思います。

キャリア戦略のステップ

キャリア戦略とは、望む人生を実現するために、経るべきキャリアを定めた中長期的なプランのことだと説明しました。つまり「望む人生」が、どんな人生なのかを考え、そのための生き方を考えることです。

世の中の状況を知る

どのような生き方をするのか考える上で、自分を取り巻く世の中の状況を無視して考えても意味がありません。まずは「 自分を取り巻く世の中の状況」を知る必要があります。

そこで役に立つのが、マーケティングフレームワークのPEST分析(ペスト分析)です。 PEST分析とは政治、経済、社会、技術の4つの観点からマクロ環境(外部環境)を分析するマーケティングフレームワークです。

P:Politics(政治)

  • 日本の国家戦略はどうなっていくのか?
  • 税制度や年金制度などは どうなっていくのか?
  • 世界の政治情勢はどのようになっていくのか?

E:Economy(経済)

  • 日本や世界の経済はどうなっていくのか?
  • エネルギーや資源の問題や課題は何なのか?解決策はあるのか?
  • どのような産業や企業/サービスが成長・衰退するのか?

S:Society(社会)

  • 少子高齢化の進展
    • 就労人口の減少
    • 介護人材の不足
  • 働き方の多様化(副業、リモートワーク)
  • 格差の拡大

T:Technology(技術)

  • AI(人工知能)の進化
  • ロボット技術の進化
  • IoT(Internet of Thingsの略でモノのインターネットのこと)の進展
  • VR/AR(Virtual Reality:仮想現実/Augmented Reality : 拡張現実)の進化
  • 遺伝子工学の進化

このような世の中の変化が自分の人生に、どのような影響を与えるのか、考えておく必要があると思います。変化が激しく、予測した将来も不確実な世の中なので、定期的に世の中の変化が自分の人生に与える影響を考えてみると良いと思います。

特に仕事に関することは、求められる能力が変化していくことが想定されます。不足している能力や知識は、社会に出てからも学ぶ姿勢が必要だと思います。

自分を知る

私は8年間「キャリアカウンセラー」をしていた経験があるのですが、転職をする際に重要なこととして「自分ができること」「自分がやりたいこと」「会社がやって欲しいこと」を意識することだとアドバイスしてきました。

「会社がやって欲しいこと」はこれからの時代は「社会で求められる能力」と置き換えて、能力開発をおこなっていく必要があると思います。

ここでは「自分がやりたいこと」「自分ができること」に絞ったキャリア戦略を考えていきたいと思います。

自分ができることを知る

私のキャリアカウンセリングをしていた経験からすると、「自分ができること」を客観的に把握してキャリアを考えている人が少ないなと感じていました。

会社が求職者に求めるのは「できること」が「やって欲しいこと」と合っているかです。

「できること」を棚卸して、経験や実績も一緒に整理します。「できること」が世の中で求められる能力と合っていないと感じた場合は学び直しも含めて考える必要があります。近年では文部科学省や厚生労働省など国もリカレント教育などを推進していましが、社会で求められる能力と大学、大学院などで提供されている教育カリキュラムが必ずしも合っていない気もします。

自分がやりたいことを知る

次に「自分がやりたいこと」を考えます。ここでは、仕事だけでなく「経済的なこと」や「プライベートや家庭」のこと「心・精神」「健康」「知識」などに関しても考えると良いと思います。

これまでもそうかもしれませんが、人生100年時代では、仕事は「望む人生」の一部でしかないのです。また仕事を終身雇用的な考え方で捉えることは難しくなります。

人生の中で達成したいこと、例えば「子供が独立したらハワイで暮らす」ことが、やりたいことだとすると、ハワイで暮らすための最低限の英語力を身に付けなければなりませんし、ハワイで暮らすための資金を用意するか、もしくはハワイでも収入を得る手段を身に付けなければなりません。

そのためには、「何歳までに、いくら貯蓄する」もしくは「何歳までに、月々いくらをハワイでも稼げる仕組みを構築する」などの目標が生まれます。

どうせハワイで暮らすならハワイで楽しめる趣味、例えばゴルフやサーフィンなどを身に付けておくと良いかもしれません。

私は、毎年年始に「今年のミッションステートメント」を決めています。ミッションステートメントでは「経済・モノ・お金」「プライベート・家庭」「社会・仕事」「心・精神」「健康・美容」「知識・教養」に関する、その年の目標などを決めます。

この習慣はGMOインターネットグループ代表の熊谷さんの「一冊の手帳で夢は必ずかなう – なりたい自分になるシンプルな方法」を読んでから毎年年始に設定するようになりました。

最初に「今年のミッションステートメント」年始に決めたのは15年くらい前から、なのでキャリア戦略的な意識はありませんでしたが、人生100年時代と言われるようになって、俯瞰的に人生の目標や目的を設定しておくことが重要だなと感じています。

キャリアと言うと「仕事」そのものや、「仕事をするためのスキル」などに目が行きがちですが、人生の土台は「心・精神=考え方や日々の言動」「健康」かなと思いますし、キャリア戦略の観点からも重要な要素だと考えています。

参考になる書籍

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